これはスペックの低いマシンや古い世代のOSに限らず、比較的多くのマシンで起こるようです。
<スキャンが長い問題>
よく検索でたどり着かれる人で多いのが「そもそもアップデート確認で止まっている」というものです。
(自身も経験しました)
これについてはいくつかの原因があるようですが、Microsoftのサポート情報だと以下の様なものが挙げられています。
- Windows Update Agentのバージョンが古い: 通常は自動でアップデートされるこのツールのバージョンが古いため、データスキャンなどに問題が出ている
- Windows Updateの障害: Windows Updateプログラムやインストール履歴データの破損、他プログラムの干渉による阻害などの問題が発生し、正しく動作しなくなっている
- Windowsのアップグレード、ロールバックによる障害: Windowsのエディションやメジャーバージョンアップデート(もしくはそこからのダウングレード)により、Windows Updateが正常に機能不全になっている
- セキュリティソフト(Windows Defender/Microsoft Security Essentials含む)によるWindows Update関連データへの干渉により、ファイルリードや更新がうまくいかない
ちなみに。。。
- Windows Update Agentの問題・・・MicrosoftのサイトにてWindows Update Agentスタンドアロンアップデーターをダウンロードし、インストールする
- Windows Updateの障害・・・Windows Updateに関するMicrosoft Fix Itプログラムを実行してみる、アップデート履歴をクリアする
- Windowsのアップグレード/ダウングレード障害・・・アップグレードの場合はパソコンメーカーもしくはMicrosoftに問い合わせ、ダウングレードの場合は必要なデータをバックアップした後、リカバリもしくはクリーンインストール
- セキュリティソフトの問題・・・Windows Update関連のファイルをスキャン除外対象にする(詳細はMicrosoftのテクニカルサポートに記載)、一時的にリアルタイムガードを切る
なお、Windows 7(場合によっては8も?)以前のOSについては、使い込めば使い込むほどスキャンそのものの時間が長くなっていく傾向にあるようです。
加えてスキャンそのものにも問題があるらしく、例えば何らかの問題があって処理が中断されたりエラー発生したりしてもスキャンプログラムが終わらないケースが有るようです。
たとえ多少時間がかかっても、ユーザー操作で中断するのは避けたほうが良いでしょう。
<ダウンロードが長い問題>
時々あるのが、ダウンロードが長くて先に進んでいかない、というものです。
その多くはPCスペックやネットワークトラフィックの問題(キャパが低い)ということですが、中には最新に近いものなのに時間がかかる、ということもあるようです。
こういった場合、多くは「本当に更新が多くて時間がかかっている」というのが相場ですので、パソコン動作に影響がない場合は、一度長い時間放置してみるのも良いでしょう。
次に、Windows Updateデータが累積していくと、本来だと数十秒から数分で終わるはずのデータスキャンになぜか時間がかかったり、いつまでたっても終わらなかったりする現象が起こるようです。
この場合は、Windows Update進行状況のキャンセル、Windows Update関連のシステムキャッシュの削除、更新履歴のデータを最適化もしくはリセットなどで解消することがあります。
詳細はMicrosoftのテクニカルサポートや、それをまとめた有志のサイトに詳しく載っています。
この方法は、うっかりダウンロードorインストール中に中断してしまった時の復旧にも(症例が深刻でなければ)使えるようです。
悩んでいる人は試してみては?
更新どころか他のプログラム動作にも影響を与えている場合、Windows Updateと同時に別のアップデーターが裏でシステムスキャンやダウンロードなどを行っている可能性があります。
一部大手のアプリケーションではWindows起動直後の忙しないタイミングでわざわざ更新確認を行い、わざわざシステム動作を重くしてしまっているようなものもあるようです。
もしWindows Updateと重なるように起動しているプログラムアップデーターが見つかった場合は、更新スケジュールをずらすか、更新確認はしてもダウンロードさせないように設定変更することをおすすめします。
ちなみに意外とやっかいなのが「Microsoft Security Essentials」で、これの定義更新がWindows Updateと同種のプロセスで並行起動していることがたまにあるようです。
通常はあまり影響がありませんが、Windows UpdateとEssentialsの更新プロセスで同時に更新データを引っ張ってくる状況が起こると、共倒れして両方固まってしまう、ようです。(不確実ですが)
こうなると、Windows Update側で更新データを確認したり、インストールしたりする動作にも影響が残ってしまうようなので注意しましょう。
Windows Updateの二重起動はできませんが、何らかの理由で「スキャンXダウンロード」「ダウンロードXダウンロード」などの状況になった場合、裏でダウンロードは進んでいるのに表向きは何も変化なし、ということもあるようです。
ただし、バルーン通知やシャットダウンボタン通知(!マークの黄色シールド)はちゃんと出るので、この表示を目安に操作するのも手かもしれません。
<インストールが長い問題>
やっとインストールまでたどり着いても、ある一定のところまで行くとインストールが先に進まずイライラ、ということもあります。
その理由のひとつは、定例でインストールされる「悪意のあるソフトウェアの削除ツール」でのスキャンです。(インストールではなく)
このソフトウェアは、不正なソフトウェア類を適切にスキャンするため定例アップデートで配信されるのですが、インストールそのものは比較的短時間で終了します。
時間がかかっているのは、実はその後に実施されるシステムのスキャン(おそらくクイック)なのです。
ただでさえ時間のかかるシステムスキャン工程を、インストール中に、しかもバックグラウンド(ユーザーに見せない状態)でやってしまうので、インストールが全く進んでいないように見えるのです。
ちなみにこのソフトウェアでスキャンすると、クイックスキャンでも数分から数十分かかります。
フルスキャンであれば最悪1時間オーバーコース、性能の悪いPCなら1日がかりです。
回避方法は特になく、スキャンが終わるまで放置しなければならないのが現状です。
スキャン自体はバックグラウンドで行われるため完全自動更新の人は放って置けば特に問題無いのですが、スペックの低いPCの場合はシステム動作が重くなります。
手動更新の人は、このソフト以外の更新を先にインストールしてシステムの脆弱性などを塞ぎ、その後で「更新をインストールしてシャットダウン」(シャットダウンボタンが変わる)をすると良いでしょう。
もし焦れてスキャンを中断してしまい、インストールだけできている(更新一覧から消えた)状態になったときは、プログラム検索で「mrt.exe」を見つけて実行すれば、手動スキャンできます。
ちなみにシャットダウン更新中に電源OFFした場合、このスキャン動作中であれば一応あまり影響なく強制終了させられるようです。
ただし、システムが不正終了したという扱いになることがほとんどのため、正直おすすめはしません。
一応このソフトウェア自体がアップデート後の再起動に影響することはほぼ無いようですが、そもそも処理を中断するとWindows Updateのデータに色々と問題が出るので、やめたほうが良いでしょう。
もうひとつレアなケースとして、「本来条件付きでインストールすべき更新プログラムが、設定ミスで不正にインストールされる」というものがあります。
本来ならばMicrosoft社側で制御しているものなのですが、ごくまれに設定や登録のミスでその条件分岐がうまく行かず、結果としてシステムに影響する更新が行われてしまう、というものです。
非常にレアなので遭遇することはそうそうないとは思われますが、無理にインストールしようとすれば間違いなく失敗してしまうので、こういうケースでは何もせずにサポート情報を調べましょう。
そもそも起動しなくなったらどうすんの?という話もあるかもしれませんが、その場合はサポート情報を調べるのが早道です。
会社組織であればネットワーク管理者に直接(電話orまだ生きているPCからメール等で)問い合わせるのが基本です。
また個人なら、日本人が2台は持つというスマホやケータイでブラウザを起動して情報を調べれば早いと思います。