2099年12月31日木曜日

このブログについて、など

このブログは、自身の体験や学習などで得た知識をつらつらと書くスタンスで運営しています。知識や情報の裏付けのためよその情報を参照させていただく事もありますが、自身の知識としては書かないよう努めています。

<はじめにアナウンス>

記事は書きたい情報が見つかった時に書いていくスタンスのため、更新頻度は低く、またジャンルも多岐にわたります。記事ラベルで分類できるよう整理統合を進めていますが、作業が遅れています。過去の記事を中心に情報を探しづらい状況が続いていますが、ご容赦ください。

記事の内容は、自身の体験や学習などにもとづいた知識で作成しています。専門的な知識に欠ける部分があるほか、得た知識そのものが誤っている場合もあります。随時記事の修正を行っていますが、しばらくの間誤った情報などが残り続ける事もあります。ご了承いただけると幸いです。

記事のテキスト量は得た情報の量に左右されるため、内容が不十分に感じるものもあるかもしれません。その際はより多くの情報がある他サイトを参照していただくほうがよいかもしれません。

<最近の更新内容>

  • IT関連の記事を追加中

<雑感・現状報告など>

現在、たまった下書きを清書して投稿する作業を進めています。ただ下書きに起こしていない情報も多く、投稿が終わった後に次の下書きを作る事も多いため、下書きが消化できない状況がつづいています。

2024年2月19日月曜日

IT: ITパスポート試験と初級アドミニストレータ試験の違いとは

IT業界を目指す、あるいは業界に携わる方々に人気が高い資格のひとつに『ITパスポート試験』(iパス)があります。

iパスは資格取得のための学習を通じて、ITの幅広い基礎知識を獲得するとともに業務や経営などへの活用方法を知るとともに、資格取得によりその習熟度を証明する、といった目的で運用されている国家資格です。経営学や業務効率化の初歩的な知識も必要とされ、知識がコンピュータ関連に偏っている人は合格が難しいとも言われます。

このiパスの認定制度は2009年から開始されていますが、この前身と呼ばれる資格があるのをご存じでしょうか。それが、同じ2009年に認定終了した『初級システムアドミニストレータ試験』(初級シスアド)です。

初級シスアドは黎明期のIT技術を使った業務の効率化や情報化の推進を目的として設定されたもので、数少ないコンピュータと紙媒体を組み合わせたあまり効率の良くない業務状況をIT技術で改善させたい狙いがあったようです。ただ当時は現在のようにITと業務が密接につながる未来図は描かれておらず、どちらかと言えば上位資格に当たる「上級システムアドミニストレータ試験」(現在のITストラテジスト試験)への登竜門的な位置づけであったように感じます。

iパスと初級シスアドの類似点と相違点

iパスは初級シスアドから制度変更されたものとされていますが、初級シスアドの資格を持つ自分自身は『認証制度としては後継だが、現在の内容は似て非なるもの』と捉えています。

初級シスアドの前身にあたるシステムアドミニストレータ試験の制度が始まった1994年当時は電話回線でインターネット通信をする時代で、コンピュータの普及加速に伴い情報インフラの整備と関係する人材の育成が急務でした。そのため初級シスアドは、今では当たり前となったICT(Information and Communication Technology・情報通信技術)を広く普及させる人材、たとえばネットワーク管理者やオペレーター、テクニカルサポーターなどといった人々にお墨付きを与えるために提供されていたのではないかと捉えています。

対して現在のiパスは十分に整った情報インフラを生かしたビジネスを行うために必要な知識を認証することに主眼が置かれています。情報インフラにかかわる人材は十分そろってきたため、次のステップとしてインフラを生かせる「人財」を生み出そう、という事ですね。そのためビジネスに関連する知識を広く問う内容が増え、情報基盤関連の知識も広く浅く求められています。

もちろんiパスの認証開始当初は初級シスアドと共通する部分が多かったようなので、「iパスは初級シスアドの後継である」という説明も間違いではないでしょう。

両者の類似点

現在のiパスと初級シスアドで共通部分がありそうなのは『マネジメント系』と『テクノロジー系』、そしてシステムに関連する分類のいくつか、あたりのように感じます。ほかのカテゴリにも見知った内容が含まれているのですが、シスアド取得時に知識を得たのか、その後の実務で身に着けたものなのかが判別できないため、明確に断言はできません。

両者の相違点

iパスはITインフラやITビジネスの爆発的な普及後に認証開始されたためか、初級シスアドではあまり見られなかったビジネス的なカテゴリが増えています。

たとえば『ストラテジ系』のカテゴリでは、社会人として生活する際に必ず遭遇するといってもよい企業の活動や法務、経営戦略に関する知識が求められます。初級シスアドにもここに含まれるデータ分析やデータ利活用の知識が問われる内容があったと記憶していますが、10年を超える年月を経て必要な知識の範囲がはるかに広がっているようです。主に経営者や監査に携わる人向けの内容ですが、IT業界では「経営者兼社員の個人ビジネス」や「少人数経営のビジネス」を立ち上げる方が散見されるようなので、習得しておいて損はないと言えそうです。

また『マネジメント系』のカテゴリでは、開発技術やプロジェクト・サービス管理の知識を求められます。初級シスアドにも含まれていたかは不明確で、あったとしてもふんわりとした内容だったのではないかと思われます。「こんなものふつうは使わないよね?」と思う方も多いかもしれませんが、ソフトウェア開発のビジネスにかかわると企画営業職でも遭遇する機会が多くなる情報なので、そういった業種を目指す人は習得しておくと有利になりそうです。特に「プロジェクトマネジメント」分野の人財は大量定年時代を迎えたたたき上げ世代の離職により不足気味のようなので、若くして基礎知識を得ている人材はかなり重宝されるかもしれません。

初級システムアドミニストレータは「終わった資格」なのか?

最後に余談ですが、求職者から「初級シスアドは資格として書いても意味がない気がする」という声が上がっているようです。就職情報サイトなどでは「ぜひ書いてください」と案内されるようですが、資格認定が終了しているためどうにも信用ができない、という印象がぬぐえないようです。

これは個人の見解ですが、初級シスアドの資格は「条件付きで今でも通用する」と考えています。その条件とは、「実際に初級シスアドの知識を生かせる職種につき、業務を通じて知識を都度アップデートしてきた」です。

これは実際に試していただくとわかるのですが、初級シスアドの有資格者かつIT関連の業務に携わっていた方なら、現行のITパスポート試験である程度高めの正答率を出すことが可能です。ストラテジ系やマネジメント系がやや弱みにはなりますが、まじめに業務に取り組んでいた人なら自身の経験でカバーできます。初級シスアドの資格だけでは説得力が低いとしても、iパスで知識を要求される範囲の業務に携わった経験があるのなら、それを併記することでiパス有資格者相当の知識を持っていることを証明できるのではないかと思います。

もちろん資格欄に「ITパスポート試験」と書ければよりわかりやすいため、初級シスアド保有者でリスキリングを目指している方はiパスの取得を目指してみるのもよいかもしれません。

2024年2月18日日曜日

小ネタ:求人応募履歴書に書くと恥をかくかもしれないITスキル

最近はネットサービスの多様化やAI関連の新ビジネスが次々に立ち上げられている事から、情報通信業の求人が増加傾向にあるようです。そこにコロナ禍を背景としたテレワーク・リモートワークの浸透が後押しとなり、やむを得ない事情で離職したり地方へ移住するなどしたIT関連会社の就労経験者が転職や副業を目的に求職する事も増えているようです。

しかし、ひと昔ふた昔前はIT関連会社への勤務経験がスキルとみなされ、採用へのアドバンテージになる事もあったようですが、現在は明確な業務経験や資格がないと門前払いになる事も多いようです。特にIT関連の資格が少なかった90年代後半~00年代前半に就職した中高年世代は、有利と思っていたIT経験が求職に何も役立たなかった、という事もあるようなので注意が必要です。

少し長文となりますが、ご容赦いただけますと幸いです。

要注意スキル:Microsoft Office

多くの求職サイトでスキルとして選択できるものに『Microsoft Office』があります。「業務でよく使っていた」という事から安易にスキルとして書きがちですが、残念ながら「用意された集計表に毎日データを入力していた」「ご案内やメール本文などの文書を頻繁に作成していた」程度のものではスキルとはいえません。

現在では多くの市販PCにMicrosoft Officeがプリインストールされていることから、「Microsoft WordやExcelを使った経験がある」=「PCの使用経験がある」とされるようです。知識や技能の裏付けがないMicrosoft Officeのスキルは、もはや化石ともいえる「PC使用歴」というスキルとほぼ同義と言えそうですね。

Microsoft Officeで有力とされるスキル

Microsoft Officeには様々なアプリがありますが、スキルとして通用しやすいのは表計算・集計ソフトの「Excel」です。Excelはリリース当時から活用されていた「データの集計や分析」といった用途だけでなく、関数やVBAを利用した業務効率化ツールなどとしても広く利用されています。関数やマクロを使いこなせるスキルや、データ分析がしやすいテーブルやグラフなどを作成できる能力は、スキルとして求職時にアピールできる要素と言えそうです。

また、意外な場面で役立つとされるのがデータベースソフトの「Access」です。Accessはデータベースを作成し管理するために開発されたソフトで、ビジネスソフトの数が限られていた00年代頃までは人事データや受発注データ管理などで用いられるケースが多かったようです。最近ではデータのクラウド化が進んだ事からクラウド対応のデータ管理ソフトが主流となっていますが、いまだにデータベース管理にAccessを用いているところもあるようで、「Accessが使いこなせる」事がスキルとして通用することもあるようです。

Microsoft Officeのスキルは実務経験ベースになりやすいのですが、明確に証明できる資格としてMicrosoft社が提供している「マイクロソフトオフィススペシャリスト」(MOS)があります。この資格は2つのレベルがあるそうですが、一般レベルはIT関係者なら比較的難易度が低めとされているため、ITスキルを身に着けたい人は候補のひとつにしてもよいかもしれません。もちろんエキスパートレベルを取得できればキャリアアップや求職活動などで強力な武器となるようです。

要注意スキル:HTML/CSS

Webデザインで求められるスキルに『HTML/CSS』があります。「自分のホームページを作成・管理している」からといって安易にスキルとして書いてしまう人もいるかもしれませんが、こちらもMicrosoft Officeと同様に現在のIT業界ではスキルとしてほぼ通用しません。HTMLやCSSを用いたWebページ作成は今でも需要の高い能力なのですが、それに加えてWebページのデザインやサイトの運営管理といったプラスアルファの知識や技術を求められる場合が多いようです。自信満々に「HTML/CSS」と書くと、こういったプラスアルファ部分を持っていると誤解される場合もあるようなので注意しましょう。

HTML/CSSで有力とされるスキル

Webページ作成の基本になるHTMLやCSSの基礎知識を持っている事はほぼ必須ですが、それに加えてユーザーが使いやすいWebページのデザインやJavaScriptを利用した動的なコンテンツ作成などの技能が加われば、立派なスキルとして胸を張れると言えそうです。ちなみにHTML/CSSのスキルからは少し外れますが、デザイン系のツール類を扱う技能、動画や音声といったメディア編集技能、ECサイトの構築や運営に関する知識や経験、などは特定の業界で特に需要が高いため、併せ持つと即戦力級の価値を持つようです。

話を戻して。HTML/CSSもかつては実務経験ベースで証明が難しいスキルでしたが、近年のWebデザイナー需要の高まりもあり、現在では有用な資格検定が複数生まれてます。Webデザイナーの能力を明確にできる「ウェブデザイン技能検定」や「Webクリエイター能力認定試験」、Webページコーディングの高度な知識やスキルを証明できる「HTML5プロフェッショナル認定資格」などさまざまな資格検定が提供されているため、求めるレベルやジャンルに応じた資格検定に挑戦してみるとよいでしょう。

「ITの基礎スキル」がある事を証明したいなら

これは実体験からの話ですが、「IT関連の幅広い知識を持っている」という事実をスキルとして明確に説明するのは非常に困難です。そのスキルを資格として明確に証明できるのが、国家試験である『ITパスポート試験』です。

ITパスポート試験はIT関連の技術や手法、マネジメント関連の知識などなど、本当に幅広い知識を求められる試験で、取得できればIT知識の豊富さと実務適性を証明できます。国家試験の中では比較的合格しやすいと言われるもののそれでも50%程度とされるため、実務経験がない学生や若い社会人では少し難しく感じるかもしれません。ただパスできなくても資格取得の勉強でIT関連の基礎知識を多く学べるため、ある程度のアドバンテージとなりえると思います。

ここからは私事ですが、日本のIT黎明期にあたる90年代後半~00年代前半は家庭向けコンピュータもそれほど普及しておらず、コンピュータといえば技術者や学者、大企業のデータ管理者といった一部の人が使うものでした。そんな頃に生まれた基礎的なITスキルを証明するための資格がITパスポート試験の前身とされる『初級システムアドミニストレータ試験』です。私自身もこの資格を若かりし頃、年2回の開催になる前に取得しています。今では使いどころの難しいものとなってしまいましたが、10年を優に超える長きにわたってIT系の業務に携われた礎になったと考えれば、取って損はなかったと言えそうです。

ちなみに世間的には年2回開催のタイミングで合格率が下がったといわれていますが、その前から試験内容は少しずつ高度化しており、一緒に受験した仲間内で「合格者が去年よりかなり減ってるらしい」と話題になっていたのを思い出します。かくいう私自身はその当時からPCを所有し、プログラミング言語のBASICを使っていろいろなソフトを習作していたため、過去の試験の範囲外でも自前の知識で何とか対応できたので合格できた、という裏話があります。IT業界は次々と新たな技術が生まれているため、こういった「予想外のスキルが予想外の場所で活きる」場面が今後も見られるかもしれませんね。

2023年7月5日水曜日

PC備忘録: 起動時にアプリが見つからないと表示される問題の解決

Windows PCの起動時やサインイン時に「起動に失敗しました」というメッセージが繰り返し出る、といった話を時々聞きます。
自身もその現象に遭遇したため、備忘録として書いておきます。

「起動に失敗しました」が出る問題の概要

「起動に失敗しました」問題は、PCの起動やサインインをした直後に下記イメージ図のようなポップアップが表示されるというものです。


※Hot Soup Processorで自作出力したもので、実際には存在しない画面・アプリです。

また亜種として、黒画面(コマンド プロンプト)が短時間に何度も表示される、というものもあります。

◆問題が発生する要因は?

この起動に失敗しました問題が出る要因は、(1) 存在しないアプリを起動しようとした、(2)存在しているが壊れている、(3)存在しているが場所が移動している、などが挙げられます。

(1)はメーカー指定の手順や提供する専用アンインストールアプリを使用せずに削除した場合に生じるもので、多くはユーザー起因の問題です。
(2)はソフトウェア(プログラム・アプリ)やハードウェア(HDD・SSD)の問題が発生した場合に生じるものですが、昔と比べればこの要因で発生することは減っています。
(3)は通常の操作では発生しない問題で、ウィルス誤検知やプログラム設計者のミス(変更漏れ)などで起きる場合があります。

◆問題が発生した原因は?

(1)は、問題が発生する前にユーザー自身がアプリやドライバーの削除(アンインストール)を行っていることが大半です。問題が起こったアプリやドライバーそのものではなく関連するアプリなどを操作している場合もあります。
(2)は、PCの長時間起動などによる一時的な障害やPC自体の破損などが考えられます。長期間使用していたPCであればリカバリーや買い替えが必要になるかもしれません。
(3)は、ユーザー側で対処できることはほとんどないため、アプリやPCメーカーのサポートを受けるしかないかもしれません。

ユーザー起因の問題を解決する手順

ユーザー自身の操作で発生した場合、大半はユーザーの操作で解消できます。削除したはずのアプリ名やドライバー名が画面内に堂々と表示され「アプリが消せなかったのか」「実はウィルスで復活したんじゃないか」と不安になるかもしれませんが、多くは比較的簡単に解消できるためあわてずに操作しましょう。
私自身も寝起き直後の頭でこの問題に遭遇し、知識はあるのに軽く混乱してしばらくあたふたし続けていた経験があります。知識がある人間ならたやすく対処できる問題ですので、あわてず騒がず落ち着いて対処しましょう。

なお、以下に記載した手順は操作を誤ると別の問題を発生させる場合があります。試してみたい場合は自己責任でお願いします。

◆問題が出ているアプリ・ドライバー類の再インストール

最もシンプルな解決方法は、問題が発生するアプリやドライバーを再インストールすることです。現在もサポートされているアプリ類であれば、大半はこれだけで解消します。
しかしこの方法は、古いPCやマイナーなアプリ類では使えない場合が多いです。「サポートが切れていて公式のアプリや操作マニュアルなどが手に入らない」「このような問題が起こることを想定していない」などのケースが多いためです。

手順に沿って再インストールすればメーカーが想定する最適な設定環境に戻るため、引き続きアプリ類を使用する場合はこれだけで解決できます。
もしアンインストールもしたいなら、この作業の後にメーカーが提供するツールを使って削除しましょう。

もしそういったツールがない場合、以下の手順を試してみてください。ただし、一部自己責任の操作が含まれますのでご注意ください。

◆削除前にスタートアップを無効化

この問題の発生原因に、「スタートアップ」と呼ばれる起動時に実行するアプリのリストに消したアプリが残っている、というものがあります。
メーカー提供のツールでアプリを消した場合は「スタートアップ」のアプリリストからも消されるのですが、手動で削除した場合は消えずに残ってしまうケースもあるようです。

手動でスタートアップを無効化する必要がある場合、スタートメニュー -「設定」-「アプリ」-「スタートアップ」の順に画面を開き、削除したいアプリの設定を【無効】に変更してください。もしリストにアプリが表示されていなければ操作する必要はありません。

なお、他のサイトでは「タスク マネージャー」という管理ソフトで操作する方法も案内されていますが、できる内容は同じです。

◆「プログラム」のアンインストール

スタートアップの無効化が終わったら、アプリをアンインストールします。もしメーカー提供のツールがある場合は必ずそのツールを利用しましょう。
そういったツールがない場合は、スタートメニュー -「設定」-「アプリ」の順に画面を開き、リストの中にある目的のアプリを選んで【アンインストール】をしましょう。

「アプリ」のリストにない場合、以前のWindowsで利用されていた「プログラムと機能」で削除できる場合があります。
スタートメニューの「Windows シスム ツール」から「コントロール パネル」を開き、【プログラムのアンインストール】または【プログラムと機能】を選び、PCにインストールされているプログラムの一覧を表示しましょう。
ここに目的のアプリやドライバー類があれば、項目を選んで「アンインストール」をしましょう。

アンインストールが終了したらPCを再起動し、問題が解決したか確認しましょう。

◆スケジュールタスクの削除

アプリやプログラムの削除をした後も問題が発生する場合、スケジュールに沿ってプログラムを実行する管理ソフト「タスク スケジューラ」にアプリの設定が残っている場合があります。この管理ソフトによって削除されたアプリが起動されていた場合、設定を削除すれば問題が起こらなくなります。
管理ソフトは不用意に操作するとPC動作に大きな影響を与える可能性があるため、Windows ServerもしくはProfessional以上の上位エディションで高度な設定をした経験がない方にはあまりお勧めしません。

  1. スタートメニューの「Windows シスム ツール」から「タスク スケジューラ」を開く
  2. 「タスク スケジューラ ライブラリ」のリストをチェックし、削除したアプリやドライバーがないかチェックする
  3. 該当のアプリやドライバーが見つかった場合、選択して【削除】する
  4. 「タスク スケジューラ」を終了し、PCを再起動する

もしこのスケジュールタスクだけが原因だった(=消したアプリやドライバーは関係しない)場合、この操作により問題が解決できます。

あとがき

「起動に失敗しました」表示の問題は以前のOSから繰り返し発生しているものですが、最近のWindowsは高度な設定をユーザーに触れさせない設計に代わったため、対処が難しく(見えるように)なっています。またWindowsユーザー自身も高度な知識を得ることなくPCを使用するようになったため、発生した問題についての情報をサポート側にほとんど伝えられないケースが増えています。

サポート部門に近い場所で仕事をしていた身として、「誰が」「いつ」「どこで」「何を」「どうした」という最低限の情報を整理する力と、それを他人にうまく伝えるスキルは育ててほしいと思います。この類のスキルは、会社組織で仕事を円滑に進めるときにも重要になりますので。

また昨今は断捨離ブームなのか、PCを快適化するという名目でむやみにプログラム削除を推奨する記事をよく見かけます。メーカー押し売り(失礼)の一生使わない大容量アプリならいざ知らず、軽量で動作に微々たる影響しか与えないないユーティリティやドライバー類まで消させるのは「やりすぎ」です。
そういった記事の中には大量の広告収入を得る事を目的としたサポート紛いページや、古いPCやOS環境を今も使用している人を対象とした備忘録ページなども含まれていますので、なんでも安易に信じて試すのは避けましょう。