2022年9月29日木曜日

Outlook: アカウント初期設定を無難に終わらせるための心得

Microsoft社のビジネスメールソフト「Outlook」は、Microsoft Officeスイートを採用するビジネス現場が多いことから社会人にとってなじみ深く、一般ユーザーでも初期搭載するPCが増えたことからユーザーが増えています。
その一方、設定回りでトラブルを抱えているユーザーも多いらしく、Outlook標準搭載のメール設定機能を使って「設定完了しました」と出たのにメール送受信ができない、といった相談・FAQ記事を掲載しているページも多く見られます。
(かく言う自身も、昔いた職場で「Outlook設定でトラブった時の簡易対処法」みたいな文書を作って共有していたことがあります)
この記事の本編では、Outlookの初期設定に潜むワナを回避しつつ、メール設定を無難に終わらせる心得について説明していきます。
長文になりますので注意してください。

<記事の概要>

(1) メールプロバイダーが提供するメール設定手順を事前確認するべし
(2) 設定が途中で止まってもあわてない
(3) 正しいメール設定ができない時は「手動設定」
(4) さいごにまとめ

(1) メールプロバイダーが提供するメール設定手順を事前確認するべし

Outlookに限らずすべてのメールソフトに関して言えることですが、メール設定の詳細はメールプロバイダーごとに異なります。
これは通信会社が違うとメールアドレスが変わる、という単純な話ではなく、メールを送ったり受け取ったりするための設定も会社ごとに細かく変わるのです。
さらに同じ会社のメールサービスでも、サービスの種類が変わると設定内容も変わるという厄介なところがあります。
例えばMicrosoftであれば「Microsoft365」「Outlook.comメール(旧Hotmail)」「Microsoft Exchange」などがあり、いずれも設定内容に細かな差があります。

メール設定をトラブルなく終わらせたいなら、あらかじめメール設定を開始する前にメールプロバイダーのサポートページや設定手引書などを確認し、メール設定関連の情報を入手しておきましょう。
Outlookはメジャーなアプリであるため、多くのプロバイダーが設定方法を提供してくれています。
もしそこで「手動でメール設定をしてください」という情報が書かれていたら、そのメールプロバイダーは自社のサービスが自動設定の対象外であることを確認済みということになります。
そうなると自動設定が使えないのは確定しているので、指示通り手動設定オプションを使って設定するようにしましょう。
また、会社組織で使用しているメールサービスはその会社組織独自の設定になっている場合がほとんどです。
設定を誤ると後々大きなトラブルに発展する可能性もあるため、個々人が勝手に設定するのは避け、上司やIT関連部署の指示に従って作業するようにしましょう。

なおメール設定手順書のほかにも、メールアカウントの種類(POPまたはIMAP)、サーバーアドレス、ポート、暗号化方法、など色々な情報が必要となる可能性があります。
必要になったときあわてて探しても手遅れなので、関連する情報資料も手元に準備しておきましょう。
自動設定に対応していてもトラブルなどで手動設定に切り替えないといけない可能性もあるため、手元に資料を準備しておくのが無難です。
ちなみにプロバイダーによっては全ユーザーで共通する情報を設定カタログなどに掲載している場合もあるため、提供物は捨てずに保管しておきましょう。

(2) 設定が途中で止まってもあわてない

Outlookのアカウント追加画面を開くと、最初に「メールアドレス入力ボックス」と「接続ボタン」しかない画面が表示されます。
ここでメールアドレスを入力して接続ボタンを押すと思いますが、たいていの場合は設定が途中で止まってしまうため、普通のユーザーは「設定に失敗してしまった!」とあわててしまいがちです。
実のところ、Outlookの自動設定機能は入力されたメールアドレス(おそらく@より右側の部分)から使われているであろうメールサービスを判別するものですが、正式対応していそうなのはMicrosoft社が提供する「Microsoft 365メールサービス」「Outlook.comメール」「Microsoft Exchange」およびGoogle社の「Gmail」あたりです。
そのため一般的なインターネット・メールプロバイダーが提供するメールサービスは自動設定の対象外ですが、メールアカウントの種類が「IMAP」の場合パスワードを入力すれば設定完了できる場合が多いです。
(プロバイダーが「自動設定対応」としている場合、この操作も自動設定に含めていると思われます)

なお、設定に失敗しても「アカウント情報の変更」を選んでポートあるいは暗号化方法あたりを適切に設定することで設定完了になることも多いようですが、メールアカウントの種類として「POP」を使用している一部のマイナーなプロバイダーのものは、現在自動設定の対象外とされているので必ず設定失敗します。
そのほか、他社のメールアドレスでMicrosoftアカウントを登録している、逆にOutlook.comのメールアドレスで他社のサービスアカウントを作成している、など複雑なメールアドレス運用をしている場合もほぼ自動設定に失敗します。
このような場合、はじめから手動設定オプションを使用して適切なメールサービスを選び設定する必要があります。

(3) 正しいメール設定ができない時は「手動設定」

自動設定の対象外にされている「POP」のメールアカウント設定をするとき、自動設定に対応しているのになぜか設定失敗するとき、などは設定方法を手動に切り替える必要があります。
Microsoft 365のOutlookの場合、初期画面のメールアドレス入力ボックスと接続ボタンの間に「詳細オプション」という項目があり、このメニューを開くと手動設定に切り替えるチェックボックス項目が出てきます。
この項目にチェックを入れて接続ボタンを押すと、Outlookが対応するメールサービスを選べる画面に移ります。
一部のサービスを除きすべての情報を手入力することにはなりますが、手元の情報が間違っていなければほぼ確実に設定完了できます。

それでも設定に成功しない、通信できないメッセージが出続ける、などの状況になる場合はサービス提供会社の公式情報を確認したほうが良いでしょう。
ネットワーク障害やサービスメンテナンス、メールサーバーの更新といったメール関連の情報が提供されているかもしれません。

(4) さいごにまとめ

・Outlookの設定をする前に、自動設定に対応しているメールプロバイダーか事前確認しておこう
・設定が途中で止まるのは情報の入力待ちがほとんど、あわてずさわがず設定しよう
・自動設定非対応のメールサービスもある、自動でダメなら手動設定で

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