2022年1月28日金曜日

端末小ネタ:「Kindle FireHDにPlayストア追加」をおすすめしないいくつかの理由

Amazon社が自社ブランド販売しているタブレット端末「Kindle FireHD」。
Androidベースの独自OSを採用し、機能をAmazon社のサービス向けに絞ることで低い価格を実現しています。
Amazonでの買い物が多い人、Kindle電子書籍やAmazon Musicをよく使う人は重宝するかもしれません。

半面、Amazon社以外のサービスは天気や時計など最低限度のものしかなく、ほとんど活用できません。
GPSを使った位置情報など、あって当たり前と思いがちなサービスもいくつか省かれています。
アプリストアはというと、Google PlayストアではなくFireHD専用の「Amazonアプリストア」で、アプリの量も質もPlayストアには及びません。

この「安物買いの罠」に引っ掛かったユーザーは、Google PlayストアのアプリをFireHDにインストールして使おうとします。
FireOSはAndroidベースなので(ここでは案内しませんが)実際にやろうと思えば簡単にできますが、いろいろと問題が起こります。
ここでは、手順を解説しているサイトでは説明を省いている問題点を書いていきます。
もし、安いタブレット端末だからとFireHDを買うつもりの人、FireHDをAndroid化しようと思っている人はぜひご一読を。

・FireHDが乗っ取られるリスクの増加
通常、FireHDにGoogle Playストアアプリをインストールする場合、Web閲覧アプリ「Silkブラウザ」を使います。
当然セキュリティ上危険なので拒否されるのですが、あらかじめその設定をオフにしておけば簡単にインストールできるのです。
(これは本来、まだストアに公開する前のアプリの動作確認や自作アプリを使いたい開発者向けのもので、一般向けではありません)

しかしこの作業をした後、セキュリティ設定が低いままになってしまうことが多く、これがリスクのひとつとなるのです。
大きいリスクが「ウィルスソフトやスパイアプリが勝手にダウンロードされ、勝手にインストールされる可能性」です。
これはPC界隈ではよく話題になりますが、タブレット端末でももちろん起こります。
一度そういったアプリがインストールされてしまうと簡単には駆除できない、というのもPC界隈と同じです。

・FireHDの動作が重くなるリスクの増加
Google PlayストアをはじめとしたFireHDサポート外のアプリは、それを動かすために別のアプリが必要、ということもあります。
そういったアプリの中にはFireHDを使っている間はずっと裏で動き続けているものがあり、それがFireHDの動作をやや重くします。
さらにサポート外のアプリなので不具合が起きやすく、相性次第では端末が動かせなくなる最悪なケースも想定されます。

・複数のアプリストアに登録されたアプリのバッティング問題
Google Playストアなどを追加した場合、Amazonアプリストアに登録されたアプリとのバッティング問題が起こります。
簡単に言うと「Amazonアプリストアで追加したアプリが、追加ストアのアプリライブラリにも表示される」という状態です。
これだけだと無害ですが、各ストアアプリにある「アプリの自動更新機能」が動作すると問題が起こります。
アプリの中には「Amazonアプリストアのアプリのみ動作保証あり」というものが少なくありません。
こういったアプリが追加ストアの自動更新機能で更新されてしまうと、最悪アプリが起動しなくなることがあるのです。
アプリの自動更新はセキュリティ面でも推奨される機能なので、機能を止めると問題が起こりやすくなります。

(最後に)
Kindle FireHDはAmazon社のサービスを活用するためのタブレット端末であり、通常のAndroid端末と性格が異なります。
Amazonというブランドはほかの安物タブレットを扱うメーカーと比べれば信用できますが、安さの理由は必ずあります。
価格が安いからと飛びつくのではなく、いろいろと下調べをして納得できたなら買う、というのが賢明です。

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