2015年12月5日土曜日

PC小ネタ:使い勝手が良くなるかもしれないMicrosoftOfficeリボンカスタマイズ

 採用当初はクラシックユーザーの大半を含む多くのユーザーから不評を買った「リボンインターフェース」ですが、最近はようやく賛否両論が出るくらいまでには落ち着いてきました。
(ガラパゴス鎖国主義のジャパンを除く)

その中で、使い勝手を良くする手段として Microsoft Office などに採用されているのが「リボンのカスタマイズ」です。
これは既存タブの内容の表示・非表示を切り替えたり、新たにグループを作ってボタン類を追加できるだけでなく、新たにユーザー独自のタブやグループを作成することも可能になっています。
これで使い勝手が向上する、かと思いきや、意外と制約が多いので「くせ」を掴まないとあまり使い勝手が上がらないのが実情です。

 ということで、もしかすると使い勝手が上がるかもしれないリボンカスタマイズのポイントをいくつか上げてみます。


<ボタンのサイズと配列>

 リボン上に追加されたボタンは、基本的に3つのサイズで表示されます。
  • 大: リボンの高さいっぱいに表示されるアイコンサイズ。キャプションテキスト付き。
  • 中: 縦に3個まで配列できるアイコンサイズ。キャプションテキスト付き。
  • 小: アイコンサイズは中と同じ。ただしキャプションテキストはない。
これはそのボタンの規定として定められているらしく、例外が無い限りはリサイズが起きることはほぼありません。
どれがどのサイズで表示されるか、というのを把握するのはかなり難しいので、色々試してもらうしかありません。
この辺りは規定のリボンに表示されているアイコンを見たほうが早いかもしれません。

これらのボタンを配置した場合、概ね以下の様な挙動をします。

  • 大サイズアイコン: 1つまたは2つまでは大サイズで表示され、それ以降は追加数によって中>小とリサイズされる
  • 中サイズアイコン: 最初の3つは中サイズで表示され、それ以降は追加数によって小サイズにリサイズされる
  • 小サイズアイコン: ほぼ例外なく小サイズで表示される

サイズが混在した場合は法則が崩れるため、いきなり最初から中や小のサイズで表示されることもあるようです。

 アイコンは1つのタテ列に最大3個まで配置され、列が埋まると右にずれて新たな列を形成します。
規定のリボンでは横列配置もあるようですが、これはユーザーカスタムのリボンでは出来ません。


<ユーザータブとグループ>

 リボンタブは、原則として自由に作れますし、消せます。
ただし既存のタブについては、表示・非表示の切り替えしかできません。
これはグループも同じです。

さらにグループについては、リボンタブ直下にしか作れません。
「サブグループinカスタムグループ」のような複雑なものはできません。


<使い勝手向上法>

 ではこのあたりを踏まえて、いくつか使い勝手が上がるかもしれないカスタマイズ方法を上げてみます。

・ グループの表示順変更と数の絞り込み

 通常、グループのサイズは左の方が最大になるように調整されます。
もしリボンの幅がウィンドウサイズを上回ると、右のグループの方から順に折りたたまれてしまいます。
規定リボンが使いづらいのは、無駄にボタンが多いだけでなく隠れて使いにくくなるグループが多いのも要因ではないかと思います。

そこで、よく使うものだけをカスタムタブに登録し、それ以外は登録しない、というのが賢いやり方です。
もしどうしても多くのボタンを登録しなければならない、という時は、優先したいボタンを出来る限り左に集めるとよいでしょう。
そうすれば、グループが折りたたまれても作業への支障が出にくくなります。

・ 擬似「アイコン横配列」

 上で書いたとおり、アイコンは原則として縦配列しか出来ません。
それだと、WordやExcelなどの文字揃え調整などの一部のボタンが使いづらくなってしまいます。
しかし、アイコンの登録順をうまく調整することで「擬似的に横配列したように見せる」という手があります。

例えば、「左揃え」「中央揃え」「右揃え」のアイコンを素直に登録すると、それらは縦並びになります。
一応縦3個並びなので使えなくはないのですが、規定のリボンとは配列が違うので使い勝手は悪いです。
そこで、ほかの小サイズ表示のボタンを4つ以上登録し、上記の3つのアイコンを3個飛ばしで登録します。
すると。。。

こういった感じで、擬似的に横並びさせたかのような表示になるのです。
更に、それ以外の行も2つ並び、3つ並びセットのボタンをうまく配置してやれば、無駄がなくなって使い勝手も向上します。

・ 同サイズアイコンの一括まとめ

 中サイズと小サイズのボタンが混在すると、縦の列が無駄に広くなってしまうことがあります。
この状態だと、見栄えが悪いばかりかボタンを押せない無駄な空間が出来てしまうこともあります。

このような場合は、出来る限り同じサイズのボタンが縦並びするようにボタンの登録順を調整しましょう。
特に「フォント」「文字サイズ」といった横にやや長いコントロール類は、中サイズボタンとセットにしやすいです。
更に、うまくすれば場所をとる大サイズボタンを強制的に中サイズにしてスペース削減、ということもできるかもしれません。

・ 擬似「アイコン強制サイズダウン」

 これは中サイズ表示のボタンでしか出来ないのですが、サイズ表示を強制的に小サイズにする方法があります。
どうしても上記の方法を使いたくない、ボタンをバラけさせたくない、といった時にはかなり有効です。

と言っても方法は簡単、ボタンの追加/削除画面で「名前の編集」を開いて名前を全部消すだけです。
こうすれば、若干横に広いものの中サイズでも小サイズと同じくらいの表示になるのです。

あまり使いどころはないと思いますが、タブレット端末など画面の小さいPCで省略表示(グループアイコンしか出ない状態)にしたくないときには使える手かもしれません。

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