2014年12月25日木曜日

スマホ・タブレットトラブル:端末を起動中いきなり充電池残量が激減する

<状況>
  • スマートフォン端末などを長時間起動していたとき、充電池残量がいきなり減って警告が出る、または強制シャットダウンする
<考えられる要因>
  • 充電池の劣化や長時間使用による発熱等により残量が足りないと判定される状態になった
  • 上記と同じ理由で充電可能な電量が減ってしまった
  • 長時間の使用で充電池の電気量が急に降下するポイントに達してしまった
<回避方法>
  • できるだけ長時間は使用せず、使用しない時間帯がある場合は面倒でもスリープまたはシャットダウンしておく
  • あまり使用しない端末でも電池残量をこまめに確認し、50から80%台の充電量をキープしておく
  • もし急激な電圧降下が頻発するなら、一度すべての電気を放電しきってから再度充電する
  • 「充電しながらの放電」は避ける
<簡単な説明>

 よくスマートフォンやタブレット端末を使用していると、いきなり充電池切れが起こって腹が立った、という話が聞かれます。
特に最近は動画再生やゲームプレイなどで長時間起動していることが多くなっているので、その傾向がより強くなっているものと思われます。

 近年、長い時間安定した高い電圧を必要とする端末には「リチウムイオン充電池」が用いられています。
この充電池は従来のものより高い電圧が得られるだけでなく蓄電量も多いため、携帯式の電化製品で幅広く使用されています。

電池の充放電の特性によっては、一定のところを過ぎると電圧が急降下する(そこまでは一定の電圧を維持する)ような性格を持つものがあるかもしれません。
また、充電関連の内部設定が充電池とあっておらず、本来より高い値が表示されてしまっているケースもあるかもしれません。
こういったものの場合、見た目上の残量と実際の使用可能時間が必ずしもリンクしないため、注意が必要です。

気になる場合は端末メーカーのサポート情報で充電池に関する内容を確認してみるとよいかもしれません。
よくある質問の場合、トップトピックに近いところに掲載されている可能性もあります。

なお、このリチウムイオン充電池は従来のニッケル水素充電池などと違い、充電した電気を放電しきらなくても継ぎ足し充電で電気量を回復させることができます。
ニッケル水素充電池などでは、何度も継ぎ足し充放電を繰り返すと「元々の電圧を覚えているかのように」本来より低い電圧しか感知されなくなる事があるものの、リチウムイオン充電池ではそれほど影響しません。


 それ以外に、ユーザーの使い方など環境要因によって充電池が本来より早く劣化した可能性もあります。

 まず、充放電回数は製品ごとに決まっているため、長期間充放電を繰り返しているとどうしても充電池の寿命が縮まっていきます。
もし長時間端末を使用しない状況なら、端末をスリープ状態ではなくシャットダウン状態にして放電を押さえるようにしましょう。
また、充電しながら端末を使用するのは過充電などの充電池が傷みやすくなる状況を作ってしまうので、なるべくしないようにしましょう。

 リチウムイオン充電池は、残量が少ない状態で長期間放置すると劣化が早まりやすいようです。
こまめに端末の電気残量を確認し、もし50%を下回っているようなら充電しておきましょう。
ただしこのとき、80%を超えてしまうと却って寿命が縮まりやすいようなので、80%でとどめるようにしましょう。

 なお、一定の電圧になると必ず急激に放電したかのような挙動をする場合、ニッケル水素充電池と似たような「電圧が本来より低いと誤解する現象」が影響している可能性があります。
(一般的にリチウムイオン充電池では発生しない、とされていましたが、現在ではわずかながら発生していることが確認されています)

一度充電池内の電気をすべて放電しきった後、100%になるまで充電してみてください。
もしこの現象が影響していた場合、この操作を1、2回繰り返すと問題が解決する事があるようです。
ただ、過充電を防ぐために一度の充電では一定時間以上、一定量以上には充電しないようにしている端末もあるかもしれませんので、そういったものでは無理に充電しないよう注意が必要です。


 もしどのような操作を行っても症状が改善しない場合、充電池の寿命が近づいている可能性が高くなります。
このような場合、交換や修理が必要な可能性がありますので、端末を購入した店舗や端末メーカーに問い合わせましょう。


 なお、「充電しながら端末を使う」という操作を行う方もいますが、端末によっては充電池の寿命を縮める悪い行為になることがあります。
古い端末で「充電完了後も充電中表示から変わらない」という挙動をするものは、充電が完了しても充電を続けている事があります。
このような場合、過剰に電気を流し続けることで充電池が膨らむように変形し、端末内部のパーツに影響を与える可能性が高くなります。

また同様の理由で、充電が完了しても電気を流し続けてしまう「乾電池式の急速充電器」はその恐れが高いため、満充電になる直前に取り外したほうが安全です。

0 件のコメント: