2014年9月21日日曜日

PC:アプリケーションデータを保存しようとするとエラーが出る

症例:
  • アプリケーションで作成したデータを保存しようとすると「保存できません」などのエラーが出る
  • アプリケーションの設定変更時や終了時に「データの更新に失敗しました」などのエラーが出る
考えられる状況:
  1. 「圧縮ファイル」内のデータに直接アクセスしたり上書きしようとしたりしている
  2. CD/DVD-ROM などの書き込みができないメディアを保存先に指定している
  3. 保存しようとしているデータが別のプログラムによって開かれている
  4. 自身の使用しているユーザーアカウントの種類が「標準ユーザー」である
  5. データを保存しようとしている先が別のユーザーやコンピューターが管理するデータ格納先である
  6. お試し版のアプリケーションを使用している
  7. アプリケーションのインストール後、インストール先などのフォルダー・ファイル名を変更している
  8. 作成時期が古いアプリケーションを使用している
説明:

 アプリケーションで作成したデータや変更した設定内容は、一般的な市販ソフトであれば特に問題なく保存が可能です。
しかし、その環境や使い方などによっては、一時的または恒久的に保存できない場合もあります。


 1と2については、自身の操作ミスや勘違いなどによって起きやすいケースです。

最近多いのが1のケースです。
アイコンが「ジッパーつきフォルダー」になっているデータは、ファイルの内容を閲覧できるため自由に操作できると思いがちです。
しかし実際には「ZIP」や「LZH」などの拡張子を持つれっきとしたファイルデータで、一般的には内容が読み取れてもデータの上書きや追加などの操作はできません。

こういったデータについては、画面上部のツールバーに「データの展開」あるいは「ファイルの解凍」という項目が表示されます。
必ずこの項目を選んで圧縮データの内容を任意のフォルダーにコピーした後、そのコピー先から実行するようにしましょう。

また2のように、「読み取りしか許可されていないメディア」や「書き込み専用/ロックの設定がされたデータ」を開いている場合は、直接データを上書きすることはできません。
こういったものについては、中身のデータをコピーする操作を行った後、そのコピー先から開くようにしましょう。
もちろん開いた後に「名前をつけて保存」する方法もありますが、自動バックアップをするプログラムだと勝手にデータ保存しようとして誤動作することも無くはないので、お勧めはできません。


 3のようにプログラムがデータを開いている場合、他のプログラムがそのデータを勝手に操作できないような状態にしてしまうことがほとんどです。
特にエディタソフトなどではそういった処理が行われるケースが多いです。

もし自身の操作で該当するデータを開いていた場合は、そのデータを開いたアプリケーションやプログラムなどを終了させましょう。
データを閉じるだけでアクセス可能になる場合も多いですが、基本システムソフトを終了させるまで操作不能な状態を継続させるケースもあります。

また、不意にそういった状態に陥ってしまった場合は不審なプログラムが侵入している可能性があります。
何度もそういう挙動が行われる場合はセキュリティスキャンソフトなどで不審な点がないか確認することをお勧めします。

なお、ごくまれに基本システムやそれに付属する基本ソフトが誤動作するなどして同様の状態にしてしまうこともあります。
この場合は基本システムのメーカーに問い合わせましょう。


 4と5はおもに、会社や学校など自身以外の管理・使用するコンピューターやユーザーアカウントがある場合に起こりやすいケースです。
自分の管理するユーザーデータや使用許可されたコンピューター以外は書き込みを含むデータの操作が制限されている可能性が高いため、そういったデータを変更することはほとんどできません。
もしどうしてもそういったデータを変更しなければならない場合は、変更先のデータを管理する方に問い合わせてください。


 6から8はそれほど多くないものの遭遇する可能性はあるケースです。

6は、メーカー提供の「試用期間つき有償ソフトウェア」を試用期間が切れた後も正式登録および購入処理せずに使い続けようとした際に多く遭遇するケースです。
こういったソフトウェアどうしても使い続けたい場合は、正式な登録手続きを行って制限を解除しましょう。

7は、PC 使用歴が短い人が起こす可能性が考えられるケースです。
「インストーラー」と呼ばれるプログラムによってアプリケーションのインストールを行うと、ほとんどの場合でプログラムデータのある場所が設定情報データに書き込まれます。
その後にソフトウェアを構成するファイルやフォルダーの名前を変えてしまうと、設定情報データの内容と現在の状態が食い違うため、データを保存できなくなってしまうなどの障害が発生しやすくなります。
ソフトウェアのデータ名は変更しないようにしましょう。

8は、7とは逆に PC 使用歴が長い人ほど遭遇しやすくなるケースです。
昔から PC を使用しているユーザーには、基本システムソフトを新しくした後も使い慣れた古いソフトウェアをインストールして使用する方が多くいます。

しかし、そのソフトウェアを作成したメーカーや個人がサポートを打ち切っていた場合、それ以降にリリースされた基本システムソフトに正式対応させる措置がとられなくなることがほとんどです。
そうなると、データの保存を含むプログラムの処理に「互換性問題」が発生する可能性が高くなります。

そういったソフトウェアは使用しないのが理想ですが、プログラムファイルの動作設定を変更して問題なく動いていた古い基本システムソフトと同様の動きをさせる「互換モード」を有効にすると、かろうじて動かせることもあります。
ただし完全な動作は保証されず、一部の動作が制限されることもあります。
例えば、上記の操作で「管理者権限での実行」を行うと、ログオン中のユーザーとアプリケーションを実行するユーザーが異なるため、ファイルの直接ドロップなどの操作が制限されます。

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